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ガーボン逮捕される。ep.5

中洲の女の子スナップ

どうすれば良いものか。
まったく先が見えなくなってしまった。
これからどうなるんだろう? 自分の不安もありつつ。

目の前にある兄貴の遺体。これをどうする?
刑事さんは葬儀社さんから催促されているようで、私に同情ぽい対応もしつつ、“どうするのか?”決断を迫ってくる。
とりあえずゆっくり考える時間がほしい。
刑事さんに本音を告げると、いろいろアドバイスしていただきました。

ちなみに一緒に亡くなっていた兄貴の彼女さんの遺体は既に家族に引き取られて私は一目も拝見できなかった。
正直、こちらよりあちらの方が悲惨さは大きいだろうことは容易に想像はつく。
でも、捜査のこともあり、連絡を取ることは出来ないそうだ。
適当な方角を向き、哀悼の意を表すしかできなかった。

私は冠婚葬祭に疎い人間なので、詳しそうな知人に連絡して葬儀社を手配してもらう。
刑事さんによると私に時間もあまり与えられないと言うことで、大急ぎで準備。
葬儀社に向かう途中に自宅に寄ってもらい、喪服だけ用意して葬儀社へ。
私が着いた頃には、立派に整えられていました。
親戚もいないので、先の兄貴を探すのに尽力してくれた兄貴の同級生にだけ来てもらうようにお願いしました。
事情を説明して他の人は連れてこないでとお願いして。
その当日を通夜として、次の日には火葬してもらう段取りをしてもらって。
次の日の昼まで、兄貴の遺体と過ごしました。
線香をあげていると。。。やはり子どもの頃の思い出が駆け巡って。
なぜ、こんなことになったんだろう?と自問を繰り返すばかり。

結局、死因は窒息死。延長コードをドアに掛けて首をつっていたそうです。
刑事さんの見立てによると、彼女さんの部屋でクスリを2人でやっていて、彼女さんんがなにかしら容態がおかしくなって、心臓が止まってしまったんだろう。
彼女さんの遺体には心肺蘇生の跡が残っていたそうです。
その後、兄貴は警察も救急車も呼ぶことが出来ず、衝動的に首を吊ったんだろう。。。ということらしいです。
死亡推定時刻は3日も前だったという。
彼女のお父さんに言わせると「なぜ救急車をよんでくれなかったんだ!」と怒っていたそうです。
たしかに早急に対処できていれば命は助かったかも知れない。
ホントにどうしよもない兄貴だったんだなーと。

いろんなことで頭がパニックになっている中、刑事さんから病院の電話番号を告げられました。
「ここの病院の院長さんが検死してくれたんで連絡をしてください」とのことでした。
火葬するには死亡診断書が必要で、それを貰わないといけないそうで。
連絡すると、自殺の場合は「死亡診断書」ではなく「死体検案書」なるものになるそうで。
「発行には5万円+消費税となります。」
えらく高いね。
若い方の刑事さんに連れられて、コンビニでお金をおろして、病院へ。
朝方だったので、夜間入口から入ると院長夫人が待ってくれていました。
「大変でしたねぇ。」とえらく同情してくれて、私を慰めてくれました。
そして、ペラペラの紙切れ1枚をもらい、5万円+消費税を払いました。
いろいろと勉強になります。
この病院へのおでかけでちょっとだけ頭がクリアになって。
再び葬儀社へ向かう車の中で寝てしまいました。

つづく。

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