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ガーボン逮捕される。ep.3

中洲にて

結局、兄貴とは連絡がとれないまま夜になってしまいました。

私の兄貴とは。。。私とは真反対の人間で。
子どもの頃はよく遊んだのですが、成長するにしたがって疎遠になり、更に学生時代より家出癖のあった兄貴。
大人になっても仕事が嫌になったら、ふらっとどこかに行ってしまって、残った人間に迷惑をかけたことも何回もあったりして。
正直、あまり相手にしたくなかったのです。
なので、兄貴が帰ってきた時も、「なんで帰ってきたんや?」というのが私の想いでした。
まぁ、20年以上ぶりに帰ってきたんで、とりあえずは生きていて良かったということもあって、一緒に生活してみましたが、兄貴も私も昔となんにも変わっていないことを確認するだけでした。
結局、家賃と光熱費の面倒はみていたものの、私はほったらかしにしていたんです。

そのようなことを刑事さんにも説明して。
ふと、落ち着いた時に私が唯一知っている兄貴の同級生がやっている飲食店のことを思いだし、お店に連絡を取らせてもらいました。
その方はすごく心配してくれてすぐに動いてくれたみたいで、仕事先や行きつけの店など八方手を尽くして探してもらったのですが、兄貴は見つかりませんでした。
で、探している間に兄貴には彼女がいるということがわかり、その後、刑事さんが彼女さんを探し始めました。
結局、彼女さんは兄貴すぐ近くにあるマンションに住んでいたらしく、刑事さんが向かったものの留守。
マンションの管理人さんに連絡を受けた彼女さんのお父さんが立ち会って部屋に向かったそうです。

私はというと、警察署に留め置かれ、ぼーっとしていました。
しかし、どうしようもない嫌な予感が頭から離れず、独りモヤモヤしていました。
置いてあった新聞なんかを読んでみたりしたものの、全く頭に入らず。

どう考えてみても。。。自分の兄貴がクスリやってたなんて思えないのです。
若い頃からヤクザ気質で、大酒飲みで、博打好きで、暴れまくっていた兄貴。
喧嘩などで何回も警察のお世話になったことはあるものの。
本当にクスリなんてやっていたんだろうか?

嫌な予感を感じつつも、間違いであったとか、クスリは預かっていただけ、とか。
じゃないだろうか? と自分の期待を混ぜながら祈る気持ちで待っていました。
しかし、その嫌な予感は最悪なかたちで当たってしまうのです。

つづく。

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